ナショナル愛妻号、今までありがとう。

3月は別れの季節ですね。離れてもSNSでゆる~く繋がっていられる時代になったとはいえ、日々一緒に話したり笑ったりしていた存在がいなくなるのは寂しいものです。いつも当たり前のようにそばにあるものがなくなったとき、初めてその存在のありがたさに気づいたり。

最近、私にとってそんな存在だったのが、主婦の相棒、洗濯機です(笑)。なんと新婚当初からかれこれ25年以上雨の日も風の日も壊れずに動いてくれていました。そんな相棒がとうとう壊れてしまい、泣く泣くお別れしました。

初々しい新婚の頃は洗濯機を回すのも楽しかったなぁ(笑)。出産で入院するときに夫が初めて洗濯機を自分で回さなくてはならなくなって、使い方を教えてたことも思い出す。子どもと退院してきたときもすぐに働いてくれた相棒。賃貸住宅からの引っ越しも一緒、子どもの部活のユニフォームも洗った。いざ別れる時に思い返すと、なんとたくさんの思い出が詰まっているのだろう。

昭和育ちなので、結婚した頃(さすがにもう平成でしたが)は「新婚生活の白物家電は"National"で揃えるのがステータス」みたいな時代でした。実家の親が長らくお付き合いのあったNationalのお店のおじさんにお世話になったりして。ご存じかと思いますが、”National”は、今のPanasonicです。わたしも頑張って働いて買い揃えましたよ。

その中で最後まで動いてくれていたのが洗濯機でした。その名もNational「愛妻号」です。うわー、平成になっていたとはいえ、まだまだ昭和感が漂うお名前。ネーミングって時代背景が表れますね。

お別れしたNational「愛妻号」

私の手となり足となり、ありとあらゆる洗濯を引き受けてくれた相棒。20年以上経った頃はさすがにそろそろ買い替えを考えておかねばと覚悟していたものの、全く壊れる気配もなく、あまりの壊れなさに、ものづくりの国、日本人で良かった、松下電器産業の技術者に感謝したいと心底思ったものです。ですが、それにあぐらをかいていたら、とうとう寿命が来てしまいました。

その前夜、いつも通り洗濯物を放り込み、タイマーをセットして、翌朝は元気に「ピーッ、ピーッ」(まだメロディじゃないとこもシンプルで好きだった)が聞こえるはずだったのに、その日の早朝にとうとう「ガッタガタガターーーー!!!!!」と暴れ始めてしまいました。夫が飛び起きて止めに行ってくれ、再度試すもやっぱり脱水が始まると暴れちゃう。押さえておかないと暴れちゃう。おお、ごめんね、ごめんね、今までありがとう。

そしてあっけなく、さよならしたのでした。新しい洗濯機の話はまた今度。